Sponsored Link

2004年3月1日分

注意:以下の文章には障害を持つ方への誹謗中傷、並びに憐憫、同情、晒し上げなどの意図はありません。万が一気分を害された場合はメール等でご連絡ください。対処します。

皆さん、またエロ同人誌即売会の話題ですよ。キモいですごめんなさい。
ある情報筋から聞いたのだが、コミケでとんでもない容姿の人物が目撃されているらしい。かなり目立つ外見で、目撃例も複数。曰く
「顔面が爛れている」
「顔の半分に雪が積もっている(?)」
「吐き気がするほどキモい」
「サークルの人がお釣りを渡すときにマジでビビってた」
「つーか同人買う金があるなら整形しろやボケ」
等々。かなり酷い意見であるが、整形云々に関しては全くの同意見だ。
そこまで話題になるという事は、単なるブサイクではなく病気や怪我が原因なのだろう。
それは仕方がないとして、何の対策もせずに公共の場へ出てくるのは迷惑だ。
周囲の人のため、何よりも本人のために整形をすべきであると思う。
その金すら惜しむほどにエロ同人を買い漁りたいのだろうか。
見た目だけでなく頭もおかしいのだろうか。人としてダメだろう。
しかし調べていくと、どうやらその彼はレックリングハウゼン氏病という難病らしい。
治療法は皆無。発見者の名前はもちろんレックリングハウゼンさんだ。
○○ハウゼンという響きが何となくドイツっぽいなぁと思ってたらやっぱりドイツの人だったよ。
なんか銀河英雄伝説に出てきそうな名前だな。それも帝国軍の仕官っぽい。
レックリングハウゼン上級大将〜勇猛果敢で知られる人物。好戦的だが部下の信望も厚い、とか。
そして「疾風ウォルフ」や「鉄壁ミュラー」みたいなアダ名がありそうだ。
合格のレックとかな。(それは専門学校)

話を戻そう。そのレックリングハウゼン氏病は、整形手術をしても後から腫瘍が盛り上がって元通りになってしまうという物らしい。すなわちいくら整形しても無駄無駄無駄ッッ。
先に「治療法が無い」と書いたが、直接命に関わるような病気でないため研究がそれほど進んでいないというのが実情なのだ。。
実際症状が軽い人は皮膚の腫瘍も少ないし、患者の殆どは普通に社会生活を営んでいるらしい。
という事は、コミケに来ている彼は超症状が重いというワケだ。なんてこった。
ここで彼に対する認識を改めなければならない。
当初の情報からして、「整形で改善できるのにそれをせず、醜悪な外見によって周りに不快感を与えつつエロ同人を買い漁る常識欠如野郎」であると思いこんでいた。
しかし新事実。
1、彼の容姿は病気のせいである事
2、その病気は一生治らないという事
3、整形手術も全く無意味である事

この3点から鑑みるに、彼は全て覚悟の上でコミケに参加していると思われる。
コミケとは世界で一番人が集まるイベントだ。そんな事は彼にも充分わかっているだろう。
もちろん彼が参加すれば大勢の人の目に触れ、目立つ容姿で注目され、症例が少ない病気のために個人が特定され、「キモい」「来るな」「整形しろ」といった中傷をされ、挙句ネットに晒されてしまう。
その事に対する言い訳も許されない。(まさか「整形しても無意味な病気です。同人誌のために手術代を惜しんでいるわけではありません」と触れ回るわけにもいかないだろう)
仮に俺が似たような立場だとしたら絶対にイヤだ。自分の事が噂されるという状況に耐えられない。
たとえ「腕を骨折してギブスを嵌めているのにコミケへ参加」程度の目立ち度であっても、うっわあのギブス男また並んでるよ〜とかウザっ!骨折してんのにコミケ来るなよジャマなんだよ氏ねとかあのロリ本ばかり買い漁ってたギブスの男イタいですよね。心底キショかったです(BBSにて)とか囁かれる恐れがある。絶対に参加したくない。
幸いにして外見はデブでハゲでチビでブサイクな程度だし、似たような奴がコミケには満載なので個人が特定される恐れは殆どない。安心して参加できる。
しかし彼はどうだろうか。
恐らくはその容姿のために友人も少なく、病気が遺伝性であるために結婚も絶望的だろう。子供の頃からいろいろ酷い事を言われてきたのだろう。人前に出るだけで好奇の目に晒されてしまうため、外出するだけでも苦痛であろう。これは本人の人柄とは全く関係なく立ちはだかる大きな壁だ。
なのに彼は、人が最も多く集まるイベントに参加した。
しかも「国際ボランティア協議会」とか「全日本弁論統合大会」などのご立派な催しではなく、エッチな漫画本を売り買いするコミックマーケットにである。
例え本人が健全な創作系や批評の本を目当てに参加していたとしても、世間の人に対して堂々と誇れるようなイベントでは有り得ない。
それでも彼は、全てを受け入れる覚悟で参加しているのだ。
キモいと言われても整形しろと言われても障害者カエレと言われてもオタクの烙印を押されても、それでも参加する理由が彼にはあるのだ。
趣味のためにそこまでやれるとは、ハッキリ言って尊敬に値する。彼に対する認識を180度変えなければならない。


もちろん「障害者差別はいけないニョ」と安易に主張するわけではない。
誰だって異形の者を見れば引いてしまうし、病気の知識がなければ「整形して出直せボケ」と思うのも仕方がない。
しかし、そんな周囲の態度にも全て納得した上で、自分の信念を貫くためにコミケへ参加する男がいる事を心の片隅に留めてほしい。
最後にレックリングハウゼン氏病の彼。私は貴方を応援しています。
もし友人や恋人に囲まれて楽しく過ごされているなら幸いです。私の浅慮を嘲ってください。
(おわる)