2003年12月11日分
仕事絡みの研修があった。
30人ほど集まったが、ほとマ以外は顔と名前が全く一致しない。
それぞれ各地に派遣されているため、会う機会が殆ど無いのだ。
そして研修が終わるとお約束の懇親会が開催された。知らない人ばかりなのでメチャ気まずい。
だいたい年に数回しか会わない奴らと懇意になっても仕方がないと思うのだが。
参加は任意。しかし雰囲気的に断れないような流れだったので実質強制だ。超行きたくねぇ〜。つーか会費たかっ!
まぁあの空気を振り払って一人帰宅するような度胸は無いんだけどね。トホホホ
懇親会には同僚だけではなく上司も当然参加する。
世渡り上手のほとマは直属の上司に取り入って楽しく談笑していた。(俺:終始無言)
で、彼女持ち&超ヤリチンのほとマ。
公共の場で最も触れてはならない話題を振ってきやがった。
「やっぱりこの年でカノジョの1人もいないのはヤバいっすよね〜」
関係あんのかソレ!仕事に関係あんのか!!何で横目でコッチ見ながら半笑いしてるんだコラ!!!
少し酒の入った上司の人もノリノリのご様子。
「ハッハーァ。そりゃそうやな。どうよ、ヤスダ君はカノジョおるんやろ?」
明らかにモテない容貌の人にそんな質問をするのは「性的いやがらせ」に相当すると思います!!
「アハハ・・い・・・今は・・・いないですよ・・・(´д`)」
モテない男の常套句今はいない発動。惨めすぎる。
今はも何も、過去現在未来とパーフェクトにいねぇよ。アノヤロウこうなる流れを計算し尽くして話を振りやがった。
やれやれ。今日のほとマはいつにも増してヒドイな。奴との接触はなるべく避けよう。
そんな事を内心で決意していると、調子に乗った上司の人は他の同僚にも彼氏彼女の有無(GAINAX)を尋ねまくっていた。すごいセクハラぶりだ。
しかし、そんな空気を一掃するほどのモンスターがこの会場には潜んでいたのだ・・・!
ワタナベさんという男がいる。彼は一見して「あ、オタクかな」といった印象を受ける濃ゆい系の顔立ちで、色黒でメガネで終始キョドっている。つまり俺に似ている。
上司の人の質問はそのワタナベさんに及んだ。
まぁぶっちゃけ彼女いないだろうな〜とは思っていたが。
「現実世界にはいません」
キタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━!! 絶対オタク!絶対オタク!!
あの場でそんな返しができるなんて尊敬に値するぜ。俺以外は全員引いてたけど。
「お前オタクだろコラ」と話しかけまくりたかったが、死んだ彼女に操を立てているという可能性もあるワケで、更に俺に話しかけるなオーラがベジータ並に放出されていたので確認できないまま会は終了してしまった。残念。
そして時は流れて12月。忘年会のシーズンがやってきた。
俺はMAX行きたくなかったが、どうやらカラオケにワタナベさんが参加するらしいので行く事を決意した。
カラオケの内容次第でオタクかどうか判別してやる。カタギっぽいアニソンばかりを歌うようならビンゴだ。
しかし場の雰囲気が悪い。知らない人ばかりだから当然か。
なんかワタナベさんとは遠い席になっちゃったし。絡みにくいなぁトホホ
そしてワタナベさんの1曲目。
徳山秀典「FOR REAL」
ん〜。知らんなぁ。歌自体はかなりカタギっぽいアニソンっぽいんだが。
待てよ?確か最遊記の主題歌を歌ってる人が徳山って名前だったような・・・
ヨッシャ!さっそくiモードで「徳山秀典&最遊記」を検索だッ
そして検索結果。
またまたキタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━!! 幻 想 魔 伝!!!!
ヤッベェェ大当たりだよ。案の定カタギっぽいアニソンだよ。
ま・・・まぁもしかしたらカタギとして有名な曲かも知れないし。
もう1曲様子を見よう。うん、そうしよう。それがいい。
ワタナベさんの2曲目。
can/goo「まぼろし」
(|||゚д゚) シ・・・シスプリ・・・・?
マジかよコイツ・・・最早カタギっぽさの片鱗もねぇよ・・・何考えてるんだよ・・・
もしかして向こうも俺をオタク視してて、自分の念能力を見せつける事によって俺を挑発してきたのだろうか。でもシスプリはありえねぇ。
そして恥ずかしいのは歌っているワタナベさんのハズなのに、何故か第3者である俺の方が生きた心地がしねぇよ。
まぁお陰で確認できた。オタク確定ッッッ!今から接触を試みます!!
突如席を移動しだした俺に周りは不審顔(ホモ疑惑)だ。問題無い。イクゼッ
「いやーワタナベさんってやっぱりアニメの人やったんですねーハッハッハ」
「(ビク!)え・・・なに急に・・?」
「俺の目は誤魔化せへんし。でもシスプリはマズいっしょー」
「あ・・ああ。昔からアニメは好きだよボク?」
ヤベッ!逆ギレか!?しかしアニオタ関西人って何でときどき標準語アクセントになるんだ。
「で、アレっすか。ぶっちゃけどの妹が好きなんスか。」
「か・・・可憐・・・」
「へ?」
「可憐・・・。ずっと可憐。」
ギャー!!現実世界にいない彼女キタ━━━━━Σd(゚∀゚)━━━━━!!
ずっとかよ!ずっとなのかよ!!G’sマガジンの読者企画の頃からかよ!!!
こいつは想像以上の猛者だぜ。せっかくだから他のアニソンも歌わせてぇ。
そんなワケで交渉開始だッ。
「何かアツい歌を歌ってくださいよー」
「いや、別にもう歌う気はないよ」
「まったまたぁ♪アイツら全員倒すぐらいの勢いで一発イっとくでしょ?」
そう、他のカラオケ参加者は糞の如きメジャー路線のカタギソングばかりを歌ってやがる。
ここらでワタナベさんの実力を見せつけてくれないとな。
「別にホラ、もうみんな帰る用意してるし」
「いやいや、俺もフォローに入るから一発カマしたってくださいよ」
別に酒が入っているワケではないが、相手がオタクだと分かると途端になれなれしくなる罠だ。あと一押し。
「もうキミが好きな曲を入れていいよ。ただし知らない曲だったら歌わないよ」
「オッケーイ!!」
やったぜオラァ!どの曲を入れてやるかな。
魔法少女系を入れたらオモロイけど、恥ずかしがって歌わない可能性がある。
こうなったらアレしかないぜ。フフフ
もう夜も更けてきたので、「次の曲でラストにしようかー」みたいな雰囲気になっていた。チャンスだ。
「すいませーん。曲入れまーす」
「そっかー。じゃあこれでラストやねー」
俺が入れた曲。
井上大輔「哀 戦 士」
パラララッパラ パラララッパラ パラララッパラ パラララララララ(←イントロ)
ワタナベさんは「しまった!」って顔してたね。オタクでこれを知らないハズがないし!
俺が隣で絶対知ってる!絶対知ってる!と言いまくってたら渋々マイクを握ったよ。作戦成功だ。
待てよ?フォローに入るって事は俺も歌わなきゃならないんじゃ・・・
そんなワケで2人で熱唱してきました。会場引きまくり!!
「(|||´д`)ヤスダ君・・・。コレがやりたくて席を移動したのか。っていうか何の主題歌?」
カタギ人の冷たい視線が突き刺さる。そして「何の曲?」ではなく「何の主題歌?」と限定している辺りが薄々アニソンと勘づいている。
「いや、ホラ、ワタナベさんガンダム好きそうな顔してたし。」
最低だ俺ー!!全てをワタナベさんに押しつける悪魔的所業。
まぁ俺の中では「ガンダム?フーン」ぐらいにスルーしてくれると思ったんよ。
でもカタギどもは一斉にオタク・バッシングを開始しやがった。
「うーわ・・・。何・・・ガンダム?」
「そのパンパンに膨らんだカバンにはフィギュアとか入ってるんじゃネーノ?」
「順番に机の上に並べてよーキャハハハ」←女
「職場のデクストップをアニメの壁紙にするんじゃないぞーハッハッハ」←上司
俺の回避方法が上手かったのか、全員がワタナベさん(カバン膨らみすぎ)を一斉攻撃し始めた。
奴らの言動からは明らかに悪意が感じられる。何でそんなにオタクを憎むんだよ。
カタギ人のオタクに対する認識は予想以上に・・っていうかワタナベさんごめんなさい。
悔しそうに「当時はこの曲がトップ10に入っていたんだッ」と小声で呟いてた彼は、ボクが一番うまくガンダムを操れるんだという名ゼリフを残したアムロを彷彿とさせるぜ。アムロ=ワタナベ。
奴らは何事も無かったように「じゃあトリは誰が歌うー?」みたいな会話をしてるしな。
俺達の哀戦士が無かった事に!?
そして強制オタク・カミングアウトさせられたワタナベさんは、とうとう最後まで口をきいてくれなかったよ。
きっと今日の彼のWEB日記には「ヤスダ殺すヤスダ殺すヤスダ氏なすヤスダムカつく殺す犯す氏なす死姦ヤスダ殺す」と書かれている事だろう。ヒィィィィィ
帰り道、事の顛末をほとマに電話で教えてやった。
「参加しなくてよかったです」
そうか。殺そう。